梅毒は細菌トレポネーマ・パリダムによって引き起こされる性感染症です。本記事では、梅毒の症状、治療法、対策について詳しく説明します。
梅毒の症状
第1期梅毒の症状
梅毒は、トレポネーマ・パリダムという細菌によって引き起こされる性感染症です。
感染後、潜伏期間を経て様々な症状が現れます。
梅毒の症状は大きく4つの時期に分けられます。
第1期梅毒は、感染後約3週間で現れる初期症状です。
感染部位に硬いしこり（硬性下疳）が現れ、痛みはほとんどありません。
また、リンパ節が腫れることもあります。
第2期梅毒の症状
第2期梅毒は、感染後約3ヶ月で現れる症状です。
全身に発疹が現れ、発熱や倦怠感、リンパ節の腫れなどの症状が見られます。
発疹は、全身に広がる赤い斑点状のものや、手のひらや足の裏に現れる扁平な発疹など、様々な形があります。
第3期梅毒の症状
第3期梅毒は、感染後数年で現れる症状です。
皮膚や内臓に腫瘤（しゅりゅう）や潰瘍（かいよう）などができます。
また、神経や血管にも障害が現れ、麻痺や失明などの重篤な症状を引き起こすこともあります。
第4期梅毒の症状
第4期梅毒は、感染後10年以上経過してから現れる症状です。
心臓や血管、神経系に深刻な障害が現れ、心不全や脳卒中、麻痺などの症状を引き起こす可能性があります。
第1期梅毒の症状
初期硬結（しょきこうけつ）
初期硬結は、梅毒の感染部位に現れる硬いしこりのことです。
感染後約3週間で現れ、痛みはほとんどありません。
初期硬結は、通常は性器に現れますが、口や肛門など、他の部位に現れることもあります。
硬性下疳（こうせいげかん）
硬性下疳は、初期硬結が潰瘍化したものです。
初期硬結は、通常は数週間で自然に治癒しますが、硬性下疳は治療しないと治癒しません。
硬性下疳は、痛みはほとんどありませんが、触ると硬く、表面が滑らかです。
リンパ節の腫れ
初期硬結や硬性下疳が現れると、近くのリンパ節が腫れることがあります。
リンパ節の腫れは、痛みを伴う場合もあります。
第2期梅毒（感染から3ヶ月後）
梅毒性バラ疹
梅毒性バラ疹は、全身に現れる赤い斑点状の発疹です。
発疹は、痛みや痒みはほとんどありません。
梅毒性バラ疹は、通常は数週間で自然に消えますが、治療しないと再発することがあります。
丘疹性梅毒疹（きゅうしんせいばいどくしん）
丘疹性梅毒疹は、梅毒性バラ疹よりも盛り上がっている発疹です。
発疹は、硬く、表面が滑らかです。
丘疹性梅毒疹は、通常は数週間で自然に消えますが、治療しないと再発することがあります。
梅毒性乾癬（ばいどくせいかんせん）
梅毒性乾癬は、梅毒性バラ疹や丘疹性梅毒疹と似た発疹ですが、表面が鱗状になっています。
発疹は、痛みや痒みはほとんどありません。
梅毒性乾癬は、通常は数週間で自然に消えますが、治療しないと再発することがあります。
膿疱性梅毒（のうほうせいばいどく）
膿疱性梅毒は、梅毒性バラ疹や丘疹性梅毒疹と似た発疹ですが、発疹の中に膿が溜まっています。
発疹は、痛みや痒みがあります。
膿疱性梅毒は、治療しないと重症化する可能性があります。
梅毒性白斑（ばいどくせいはくはん）
梅毒性白斑は、皮膚の一部が白くなる症状です。
発疹は、痛みや痒みはほとんどありません。
梅毒性白斑は、通常は数週間で自然に消えますが、治療しないと再発することがあります。
梅毒性爪炎・爪囲炎（ばいどくせいそうえん・そういえん）
梅毒性爪炎・爪囲炎は、爪や爪の周りの皮膚に炎症が起こる症状です。
爪が変形したり、剥がれたりするなどの症状が見られます。
梅毒性爪炎・爪囲炎は、治療しないと重症化する可能性があります。
梅毒性粘膜疹（ばいどくせいねんまくしん）
梅毒性粘膜疹は、口や肛門などの粘膜に現れる発疹です。
発疹は、痛みや痒みがあります。
梅毒性粘膜疹は、治療しないと重症化する可能性があります。
梅毒性アンギーナ
梅毒性アンギーナは、喉の粘膜に炎症が起こる症状です。
喉が痛んだり、腫れたりするなどの症状が見られます。
梅毒性アンギーナは、治療しないと重症化する可能性があります。
梅毒性脱毛
梅毒性脱毛は、髪の毛が抜ける症状です。
発疹は、痛みや痒みはほとんどありません。
梅毒性脱毛は、通常は数週間で自然に治癒しますが、治療しないと再発することがあります。
扁平コンジローマ（へんぺいこんじろーま）
扁平コンジローマは、性器や肛門などにできる小さなイボ状の腫瘍です。
発疹は、痛みや痒みはほとんどありません。
扁平コンジローマは、治療しないと増殖したり、大きくなったりすることがあります。
第3期梅毒（感染から約3年後）
結節性梅毒疹・ゴム疹（けっせつせいばいどくしん）
結節性梅毒疹・ゴム疹は、皮膚や内臓にできる硬いしこりのことです。
発疹は、痛みや痒みはほとんどありません。
結節性梅毒疹・ゴム疹は、治療しないと潰瘍化したり、大きくなったりすることがあります。
第4期梅毒：末期症状（感染から10年後）
第4期梅毒は、感染後10年以上経過してから現れる症状です。
心臓や血管、神経系に深刻な障害が現れ、心不全や脳卒中、麻痺などの症状を引き起こす可能性があります。
第4期梅毒は、治療が困難な場合があり、命に関わることもあります。
梅毒に気づくきっかけは？
梅毒は、初期には症状が軽微なため、気づかないうちに感染していることがあります。
しかし、梅毒は放置すると重症化し、様々な合併症を引き起こす可能性があります。
そのため、梅毒の症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診することが大切です。
梅毒に気づくきっかけとしては、以下の様なものがあります。
- 性器や肛門などに硬いしこりや潰瘍ができた
- 全身に発疹が出た
- リンパ節が腫れた
- 発熱や倦怠感がある
- 喉が痛い
- 髪の毛が抜けた
- 性器や肛門などにイボ状の腫瘍ができた
- 皮膚や内臓に硬いしこりができた
- 心臓や血管、神経系に異常を感じた
これらの症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
梅毒の検査と診断
検査方法
梅毒の検査は、血液検査で行います。
血液検査では、梅毒の病原体であるトレポネーマ・パリダムに対する抗体や、トレポネーマ・パリダムそのものを検出します。
梅毒の検査には、以下の様なものがあります。
- 非トレポネーマ検査：梅毒の病原体に対する抗体を検出する検査です。梅毒の初期診断に用いられます。
- トレポネーマ検査：梅毒の病原体そのものを検出する検査です。梅毒の確定診断に用いられます。
梅毒の検査は、医療機関で受けることができます。
診断の重要性
梅毒は、早期に治療すれば完治する病気です。
しかし、放置すると重症化し、様々な合併症を引き起こす可能性があります。
そのため、梅毒の症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診し、検査を受けることが大切です。
検査できる場所
梅毒の検査は、以下の様な場所で受けることができます。
- 皮膚科
- 泌尿器科
- 性病専門クリニック
- 公共の保健所
梅毒の検査は、匿名で受けることができます。
心配な方は、お気軽に医療機関にご相談ください。
おすすめの検査キット
郵送検査キットでの検査
インターネットから注文して、自宅に届く郵送検査キット。
性病検査STDチェッカーがあります。
プライバシー重視の完全匿名検査。
梅毒検査からHIV/エイズ検査・クラミジア検査などの性病検査が、手軽に受けられます。
